部署紹介
D病棟 認知症治療病棟
病床数/54床
認知症治療病棟の役割は、精神症状および行動異常の特に著しい認知症の患者さんに対し、適切な精神科治療および手厚いケアを短期間で集中的に行うことを目的とした専門病棟です。
精神保健福祉士と作業療法士を各1名配置しています。病棟では、精神保険福祉法に基づき精神保健指定医の診察・指示のもと、医療保護入院と任意入院の受け入れをしています。患者さんの人権を守るために「行動制限最小化委員会」を設置し、医療入院形態の妥当性の検討、行動制限対象患者さんの状況検討を行っています。病棟は、54床を1単位とし、2フロアにわかれています。
当病院には、一般病棟(急性期)があるため、認知症患者さんの身体合併症に対する内科的対応をスムーズに行えることが大きな特徴といえます。認知症疾患治療病棟では、身体拘束は精神保健指定医の指示のもとに必要時行うことがあります。しかし、自傷他害行為がなくても、認知症患者さんにはさまざまな行動異常が見られることがあります。転倒防止のための行動制限は行わず、安全対策のためさまざまな対応をしています。ヒッププロテクターやヘッドガード、安全マット、センサーなどを利用し、安全確保に努めています。抑制をしない看護については、ご家族にもご理解をいただけるよう努めています。当病院は、神奈川県県央地区における「認知症疾患医療センター」を開設しています。認知症相談、検査、診断をおこなっており、センターを通じて、症状が重度の方の入院も受け入れています。
患者さんの自律を促し、残存機能をできるだけ維持できるように方向づけ、また、人権と個別性を尊重した「その人らしさ」を大切にした関わりを行っています。
認知症患者さんの身体合併症に対しては、身体的変化の観察を行い異常の早期発見・早期対応に努め、悪化防止を図っています。精神保健指定医、看護職、介護職、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士、ご家族とともに、情報交換や協力をしながら、早期の病状安定に向けてチームでかかわり、退院後の生活を見据え、患者さん・ご家族が安心できるように支援を行っています。